寄手塚
寄手塚は高さ182cmの石造りの五輪塔です。石材は付近で産出する石英閃緑岩が使用されています。造立時期は鎌倉時代後期と考えられ、大阪府文化財保護条例で有形文化財に指定されています。
身方塚
身方塚は高さ137.3cmで寄手塚よりひとまわり小さく作られています。石材には黒雲母花崗岩が使用されています。造立時期は南北朝時代のはじめと考えられ、大阪府古文化紀念物等顕彰規則で重要美術品に指定されています。
伝承
「寄手」とは「敵方」の意味ですが、あえて「敵」という言葉を使わず「寄手」とした点や、身方塚より寄手塚が一回り大きく作られている点に、楠公の敵味方の区別ない人柄が伺われます。しかし実際には2つの五輪塔には造立時期に25~50年の隔たりがあるため、双方を楠公が建てたとは考えにくく、楠公の遺徳を偲んだ後世の人々により創作されたと考えられます。1801年刊の「河内名所図会」にはすでに「寄手塚・身方塚」という記載が見られるため、その当時にはすでにそのような伝承が定着していたようです。
連絡先 |
0721-72-1588(楠公史跡保存会) |
住所 |
大阪府南河内郡千早赤阪村大字森屋938(森屋墓地内) |
アクセス |
近鉄長野線「富田林」駅乗り換え、金剛バス「森屋西口」下車、徒歩10分 |
駐車場 |
なし |